【読書感想】『GO WILD』 を読みました

GO WILD 野生の体を取り戻せ! 科学が教えるトレイルラン、低炭水化物食、マインドフルネス
ジョンJ.レイティ、 リチャード・マニング/著


 私は【健康に関する本】は以前よりいろいろな本を読んでおり、その中でずっと気になっていた本です。
「ついに読んでみました。」といった形での読書となります。

 

 本書のテーマは【再野生化(リワイルディング)】。原始、野蛮、ガサツなイメージのあるテーマですが、内容はとても科学的です。
低炭水化物、バイオフィリア(自然への愛情)、マインドフルネス(瞑想)など、を日々の暮らしに取り入れること。
現代化が進むこの社会で人間の脳や体が追い付いていないこと。
本書はいくつかのケーススタディ(事例)を交えながら、解説をしております。

 

 私も本書に書かれていることにはとても影響を受けました。
本書を読んでからは日々の暮らしの中で【再野生化】を掲げるようにしております。具体的には


・食事【低糖質、加工食品を食べない】
・運動は【自然を歩く、走る】
・趣味は【部屋に自然を増やし、外で自然を楽しむ】

 

【人間にとっての幸せ】と【現代の暮らしで注意すべきこと】を学べるとてもよい本だと思います。

 


進化の章と食事の章のみまとめました
今回は学べた部分がとても多く、まとめきれないため、今回は進化と食事に関してまとめてみました。また、他の内容も次にまとめたいと思います。

 再野生化

・進化が磨いた自己修復力
 人間には生来、治癒力が備わっており常に体のバランスを整える能力(ホメオスタシス)が備わっている。この機能こそが本書の「ゴー・ワイルド」の根幹である。

 【人体】も【野生の生態系】と同じく多様な微生物が共存する複雑な生態系であるから、自然な状態こそがベストな状態のはず。
 食事、運動、睡眠、思考、生き方ひっくるめてワイルドになる。読者のライフスタイルを【再野生化】させる入門書だと本書は掲げています。

 

 

 人類は変化していない

・人類はアップデートしていない
 人類は20万年前から変わっていないとされており、遺伝的には初期の人類と全く同じである。つまりは環境が大きく変わっても、人類は原始人のままなのだ。

 

・人類は優れた運動システムを持つ
 ただ原始人と言っても、人間は優れた運動システムを持ち、多種多様な動きに対応することができる。歩く、走るだけでなく、投げる、押す、握りしめるといった動作ができる。大きな脳は思考創作などのあらゆる活動に使われるが、運動だけでもかなりの大きな脳を必要とする。
 複雑な動きや活動が人類の類まれな脳の発達を促し、地球の隅から隅までに居住するという偉業を果たしたのだという。

 

 人類を苦しめるもの

・病気ではなく心身の苦痛
 現代における「病気」とは「文明がもたらす苦しみ」と言い換えることができると著者は言います。現代における多くの人がかかる病気。
【肥満】、【心血管疾患】、【高血圧】、【糖尿病】、【関節炎】、【虫歯】、【ニキビ】。これらいわゆる「文明病」は先住民には見られないという特徴がある。

 

・原因はブドウ糖
 「文明病」は農業の発展と定住生活がもたらした病気だという。
それら「文明病」の原因の八割は「ブドウ糖(グルコース)」の摂取とあまり動かない生活が害をもたらしている。【肥満】や【糖尿病】だけにとどまらず【感染症】や【がん】になるリスクを高めている。

 

 野生の食事

・炭水化物のジレンマ
 【ブドウ糖には毒性がある。】ゆえに体も毒とみなす。これはきわめて特殊な毒で血流に大量にあると毒になる。
 人間は順応性(ホメオスタシス)によりバランスを保つ能力があり、最優先に毒であるブドウ糖を燃やすようにできている。ブドウ糖過剰摂取になると、脂肪は燃料としてエネルギーを供給できなくなってしまう。

 

健康に悪い脂肪
 ファストフードに多く含まれるマーガリンやショートニングは避けよう。これら含まれるトランス脂肪酸は人間の消化システムが対応できない油だからだ。
 「トランス脂肪酸」を摂ると【心臓病】【うつ病】のリスクが高まるということも研究によりわかっているとのこと。

 

健康にいい脂肪
 「オメガ3脂肪酸は健康にいい「必須脂肪酸」とされている。こちらは不足をすると生きていくことができない。「オメガ3脂肪酸」は様々な食品に含まれる。主に【放し飼いの家畜の肉】や【冷水魚】、【クルミ】や【アマニ油】などを摂るといい。
 それに似たものに「オメガ6脂肪酸があり、これも「必須脂肪酸」で、こちらも肉に含まれる。しかし、人工的な餌で工業的に作られた牛は「オメガ6脂肪酸」の多い牛肉を作り出している。
 ファストフード店などで扱っている肉は工業的に作られた肉のため、それを食べる私たちは「オメガ6脂肪酸」が多く「オメガ3脂肪酸」の不足のバランスの悪い状態になっている。

 

多様性のある食事
 もともと私たちは、あらゆる食品から様々な栄養素を取り込む必要があり、進化によって多様さを好むようになっている。
 現代に生きる私たちも、生活の中で目にする工業的生産される加工食品の多さ、変わった名前・形・色に引き寄せられてしまう。しかし、それは幻想にすぎない。それらの食品の表示を見てみるとトウモロコシ、糖、大豆、トランス脂肪酸、精製小麦が多様されている。中身は同じ材料を工業的に組み合わせただけのものだ。

 本当の多様性——根菜、青菜、果実、魚、肉、きれいで冷たい水——工業的な単調さを避けて、幅広く様々なものを食べよう。